出馬表明後、初の街頭宣伝で決意を訴える安富氏(右から2人目)=12月18日、綾部市

 任期満了に伴う綾部市長選(来年1月18日告示、同25日投票)に立候補を表明した、「みんなでつくる綾部民主市政の会」の安富政治さん(71)が12月20日、立候補表明後初の街頭宣伝を行い、決意やどういう綾部市政をつくるのかについて訴えました。

 綾部民主市政の会が11月から取り組んでいる、住民アンケートの責任者として意見・要望を直接聞くとともに、寄せられた声の集約を行ったと報告。アンケートの中で、厳しい生活実態が明らかになるとともに、政策に生かせるものも多くみられたとし、「取りまとめている私自身が、中心になって進めていかなければ、と市長候補を決意した」と述べました。

戦争準備ストップ・敵基地攻撃能力保有ストップを言うのが市長の仕事

 市政運営の上で特に重要だと感じている3点について紹介。平和を巡る問題については、隣接する舞鶴市では、敵基地攻撃のための長射程ミサイル・トマホーク配備などが狙われており、相手国の反撃の対象となる危険性を抱えていると指摘。

 その上で、「京都府北部が敵基地攻撃の最前線になろうとしている。もし、若狭湾の13基の原発が攻撃されれば、市長の指示で 住民は逃げることになる。避難指示を出す市長自身が『戦争準備はやめて、敵基地攻撃能力保有はやめて』と言うのが、市民の安全と財産を守る市長の仕事だ」と強調しました。   

 二つ目に、農村部での地域づくりについて、市内約60集落が国の交付金を活用し、農道・水路の整備など生活環境改善の事業に取り組んでいると紹介。しかし、交付金の申請事務が複雑であるため、高齢化などで申請自体が困難になりつつあるとし、「共同の事務局を設けるなど外部の人の力を活用して継続して交付金が受けられるようにしていきたい」と述べました。

 一方、交付金を受けていない集落では、耕作放棄地の拡大などが進んでいるとして、「この問題に国、府、市も対策メニューがない。市が独自の対応に踏み出す必要がある」と語りました。

 最後に、市内の産業廃棄物処分場から人体に有害なPFAS(有機フッ素化合物)が、周辺や河川に流出している問題について、現状では明確な法的規制がないことを理由に市が主体的に対応していないと指摘。国の24年度の補正予算に農業用の土地などのPFAS検査に活用できる交付金が盛り込まれたことを紹介し、「ぜひ交付金を使い調査したい。PFASは川の水から農作物への移行は少ない性質を持っており、調べることで風評被害を防ぐことになる」と語りました。