150人が参加し「被爆者を励ますつどい」(12月20日、京都市中京区)

 京都府内の被爆者を励ます年末恒例の集いが12月20日、京都市中京区のラボール京都で行われ、被爆者や家族、被爆2世・3世ら150人が参加しました。京都「被爆二世・三世の会」や京都母親連絡会、京教組女性部、京都市教組女性部、京都生協など10団体でつくる実行委員会の主催で、61回目を数えます。

 京都原水爆被災者懇談会世話人代表の花垣ルミさんはあいさつで、政府高官の核保有発言について、「被爆80年の年に、なんていうことを言うのか。腹が立って仕方ない」と厳しく批判。花垣さんから世話人代表を引き継ぐ三山正弘さんが「核兵器のない世界を目指し、亡くなった被爆者のためにも頑張りたい」と表明しました。

 被爆者や家族ら40人が近況や平和への思いを語りました。左京区に住む被爆2世の女性(89)は50歳を過ぎるころまで母が被爆者だったことを知らなかったと述べ「母も言えなかったのだと思うとつらい」と振り返りました。また、80代の女性は、「被爆者であるために結婚できなかった」と思いを吐露しました。

 被爆2世の画家・増田正昭さんが今年描いた8人の肖像画をプレゼントしたほか、新婦人有志によるフラダンス、アコーディオンによる歌謡曲の合唱も行われ、会場を盛り上げました。

あいさつする被爆2世の井上前参院議員

 被爆2世で日本共産党の井上哲士前参院議員があいさつ。大軍拡に突き進む高市政権の政府高官から非核三原則に逆行する核保有発言が出されたことを厳しく批判し、「日本被団協のノーベル平和賞受賞は世界から核廃絶の期待があるからこそで、日本から核保有発言などありえない。許されることではない」と述べました。

被爆2世の増田正昭さん(左)が被爆者や被爆2世の肖像画をプレゼントしました