湧き水が枯れ、応急処置で下流からポンプアップしている大宮神社周辺。(左から)日本共産党の今西としゆき、山本ただし両候補、水谷修府議

 宇治田原町では、第2名神高速道路のトンネル工事によって水枯れが発生し、住民の不安が広がっています。

 「うちの寺では江戸初期から山の清水を使ってきたが、トンネル工事で水が枯れて困っている」と語るのは岩山地区にある寺院の住職。工事を進める業者が「影響なくやります。もし水が止まったら30年間は補償します」と語り、不安は覚えましたが、公共工事には協力する必要があると考え、ダイナマイトによる掘削工事を許可する用紙にサインをしました。

 ところが工事が始まると水が枯れ、業者に町営水道をくみ上げてもらうことになりました。「『30年補償する』との話も『20年補償する』話に変わっていった。将来どうなるのか不安」と言います。

 同じく岩山地区にあり、奈良時代に創建されたと伝わる雙栗天(さぐりてん)神社周辺でも水が枯れ、NEXCO(ネクスコ)西日本が下流からポンプアップする応急工事を行ったほか、荒木地区の大宮神社周辺で湧き水が枯れて田んぼに水が供給できなくなったことからNEXCO西日本が同様の処置を実施しています。

町議選の争点に「対策強化求める共産党に期待」

 岩山地区に住む山本弥素典(やすのり)さん(79)は、「トンネル工事に伴なう水枯れの被害は広域にわたる。町が冷淡な対策に終始するなか、水枯れの補償や対策強化を訴えている共産党にがんばってもらいたい」と語ります。

手洗い用の水が枯れてしまった雙栗天(さぐりてん)神社