雇用延長を求め、社屋内のロビーで開いた支援集会(2月7日)=KBS労組提供

 民放労連京都放送労働組合はこのほど、再雇用の延長を求めていた組合員の要求を勝ち取りました。再雇用を延長するたたかいは、同労組でも初めてで、期日が迫っていた雇い止めを回避させました。

 この組合員Oさん(65)は、60歳の定年後、再雇用契約で働き、2月の誕生日までが契約期間でした。これに対し、昨年12月末、契約終了後も雇用を延長したいと要求書を提出。しかし、会社側は、「人事権は会社の専権事項。シニアの雇用は65歳まで」と回答し、再雇用の延長に難色を示していました。

 これを受けて組合は、会社側との継続した交渉をはじめ、組合ニュースを連日発行し、民放労連や京都総評傘下の組合などの協力も得て、社長宛の抗議文の送信やOさんのたたかいを支援する集会など、取り組みを集中。社屋のロビーで開いた支援集会(2月7日)の翌日の交渉で、会社側も個別対応に応じる意向を示し、その後、雇用延長の合意に至りました。

 Oさんの雇用形態は、再雇用の嘱託社員から、非常勤アルバイトに変更(有期で1年)。職場の部門、週の労働日数も変わりますが、1年の延長は実現しました。

非正規労働者の処遇改善求めるこれまでのたたかいが力に

 雇用期間終了を目前にして、雇用の延長が決まったOさんは、「職場や民放労連、地域の仲間のみなさんにお礼を言いたい」と組合や仲間の支援に感謝の意を示しています。

 同労組は、「これまでの非正規労働者の処遇改善を求めるたたかいの積み重ねが、今回のスピード解決につながった。労働組合の原則的な運動と世論を高めることが大切」と話しています。