寝屋川市の「乗り合いタクシー」について報告する中林氏

 宇治市で2月25日、市民団体「交通の不便な地域をなくす市民の会」が新たに結成されました。同日、同会主催の学習会が同市内で開かれました。

 バス路線の撤退などで、日常の移動手段に困るとの声が大きくなり、地域の団体や市民グループの代表や個人らが呼びかけたもの。学習会には、会場いっぱいの59人が参加し、大阪府寝屋川市で導入されている乗り合いタクシーの事例に耳を傾けました。

 宇治市には、鉄道駅が14あるものの、京都京阪バスの路線撤退(2013年)以降、駅へのアクセスや買い物、病院への移動手段が困難になった地域が生まれ、公共交通の確保が課題となっています。

 学習会では、寝屋川市の交通施策について、日本共産党寝屋川市議団の中林和江議員が報告しました。同市では15年、維新政治を市政に持ち込ませない立場から、同党が支援した候補が僅差で当選。交通政策で「ドア・ツー・ドア」を打ち出し、その市政を継承する現市長の下で公共交通を充実してきた経過を紹介。

 21年から、70歳以上と妊婦、障がい者を対象に、公共交通空白地区(3地区)でタクシーによる乗り合い事業(各地区内無料、地区外300円)、全域ではバス利用促進事業(通常230円が100円)を実施し、今後、交通不便な地域にも乗り合い事業を拡大する予定だと話しました。

 また、市が赤字分を補てんしてきた京阪バスの3ルートが4月に廃止されるが、これまでの補助金の範囲内で、市が運行継続を決めたと述べ、「市長の姿勢、政策を具体化する職員の知恵と力が大事。みなさんの声を市に届け、頑張ってほしい」と激励しました。

 宇治市の現状について報告した同党市議団の大河直幸議員は、高齢化の進行や市民ニーズが都市間から地域内の移動に変化したが、市は住民ニーズに応えようとしないと指摘。公共交通の空白地域では、住民による乗り合い事業を導入したが、予算措置も数百万円と少額だと述べ、「住民の助け合いではなく、市民の移動を保障する立場に立つ市の姿勢が必要」と話しました。

 参加者らと意見交流をし、市民の会への参加の呼びかけが行われました。