2024年度予算案で、精華町と京田辺市にまたがる陸上自衛隊祝園分屯地(=祝園弾薬庫)に、大型弾薬庫8棟の新設に向けた整備費約102億円が計上されたことを受けて、奈良市や宇治市の住民有志が1月21日、精華町で学習会や現地見学会を行いました。

 奈良県葛城市、大阪府堺市、滋賀県大津市の住民を含む2府2県から約60人が参加。学習会では、精華西9条の会代表の信田宜司氏が、祝園分屯地の所属部隊や分屯地の現況、周辺の地質状況、この間の情勢などを解説。昨年3月の参院予算委員会で防衛大臣が各地の大型火薬庫に、敵基地攻撃兵器(スタンド・オフ・ミサイル)の一つ「12式地対艦誘導弾能力向上型」の保管を想定していると答弁したことなどを説明しました。

 相楽平和委員会の坪井久行代表(日本共産党精華町議)は近畿を対象にし、全国とも連帯する住民組織「京都・祝園(ほうその)ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク」(仮称)の結成を計画していることを報告しました。

 見学会では、参加者が自家用車で乗り合わせて分屯地敷地の外側を一周。正門と南門の前で坪井氏から説明を受けました。

 報告集会では、「身近に弾薬庫があり、大型弾薬庫が建設される予定と知り驚いた。戦争が近づいている印象」(奈良の住民)、「全国的な問題として、広く呼びかけて運動してほしい」(大阪の住民)などの意見が出されました。