(左から)甲斐正博さん、甲斐真紀代さん、古田武司さん、倉原悠一さん

 10日投票の京都府知事選挙で候補者として猛奮闘する、「つなぐ京都2022」のかじかわ憲さんが1期生として1978年に卒業した京都府立向陽高校(向日市)の恩師4人が「京都の事は京都が決めるという公約には、蜷川民主府政が伝えた自治の精神が生きている」と期待を寄せています。

 倉原悠一さん(77)、古田武司さん(75)、甲斐正博さん(69)と甲斐真紀代さん(68)。高校時代のかじかわさんは、高校生春季討論集会(春討)の実行委員長(向陽高校)や生徒の合宿の実行委員長として議論をリードしたり、生徒会役員として活躍する、「正義感あふれるリーダー」だったと言います。

 当時、新任で赴任した甲斐正博さんは「春討の意義や内容を堂々と自分の言葉で訴える姿を見て、こんな高校生がいるのかと驚きました。彼に任せておけば大丈夫という安心感があった」と言います。職員室では「2年7組のかじかわは、大衆性のあるリーダー」と話題になったことも。

 倉原さんは、かじかわさんが卒業した78年が蜷川民主府政の最後の年だったことに触れ、「その後、自民党知事の下で次々に高校制度が改変された。小学区制がつぶされ、生徒たちで話し合うロングホームルームの時間もなくなった。春討や合宿も継続されず、自治という言葉が消えていった」と話します。

 古田さんは、旧教育基本法第1条で、「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」とあると指摘。「まさに、かじかわ君が身をもって行ってきたこと」と期待を表明。

 「立つからには、知事になり、京都の自治を取り戻してほしい。かじかわ君にはそれできる。ぼくらは同窓会の仲間や知り合いに、かじかわ君の決意を広めたい」と語っています。