看護部長らのメッセージを紹介するチラシ

 京都民主医療機関連合会(京都民医連)の看護部は、31日投票の総選挙で、「いのちを守り、ケアに手厚い社会に変えよう」「投票に行こう」と呼びかける、職員向けのアピールを作成しました。各院所の看護部長が、それぞれ、政治への願いを込めたメッセージを手にした写真を掲載したもので、これを活用して対話を広げています。

 「いのちを大切にする政治に」と書いた竹永百合子さん(吉祥院病院)は、コロナに感染して医療機関にかかれずに自宅で亡くなった人が、8月だけでも250人にのぼると話し、「オリンピックの強行という誤ったメッセージで感染爆発を起こした政府への怒りと、入院もできず亡くなった人、その家族の無念を忘れてはいけないと思います」と言います。

 第6波の不安をよそに政府は、大規模検査を軽視してワクチン接種頼みの姿勢です。「副作用の反応が出てワクチンを打てない人もいる。細かな対策を強化し、命を守る政治に変えたい」。

 感染患者の受け入れが直接的にはなかった病院でも、コロナ感染予防の徹底や医療従事者への偏見に翻弄されたと言う福林則子さん(京都協立病院)は、「国民一人ひとりが主役の政治を」と掲げました。「お友達の利益に動く政治ではだめ。医療労働者の処遇改善、安心してかかれる医療の充実などの願いをかなえる人に投票しようと呼びかけたい」と話します。

 あすかい病院の征矢陽子さんは、患者や地域住民を対象にしたコロナ禍の影響調査や困窮者支援に取り組み、食費を削らざるを得ないところまで追い詰められている学生や女性らと出会いました。「コロナ禍は、なりわいにも生活にも深刻な影響を与えている」と言います。  患者のなかには必要な薬を間引いて通院する高齢者もいるなか、現政権は来年10月から75歳以上の医療費の窓口負担の値上げを強行。「いまの政治は、私たちの願いとは逆。医療や教育に税金を使う政治に、この選挙で転換したい」と話しています。