リモートで講演する中野晃一さん(10月2日、京都市南区)

 「憲法9条京都の会」は10月2日、京都市内で「市民連合」呼びかけ人の中野晃一・上智大学教授を迎えた集いを開催しました。
 「コロナを乗り越え、憲法を生かすまともな政治をつくろう」と題して講演した中野氏は、冒頭、菅首相が日本学術会議の会員候補6人の任命を1年にわたって拒否していることを受け、「安全保障関連法に反対する学者の会」が発表(1日)した抗議声明を紹介し、「(自民党新総裁の)岸田氏は、涼しい顔で『撤回は考えていない』と述べている。明確に違法であり、学問を軽視する姿勢、科学に基づかない姿勢はコロナ対応とも一貫している。改めて、任命拒否を許さないと声を上げ、政治を変えていきたい」と述べました。

 第2次安倍政権発足以降、こうした政治が横行する背景として、野党を分断し、政治への諦めを醸成することと併せて、絶対得票率が2割台でも6割超の議席を得られる、小選挙区制の問題点があると指摘。「民主主義の危機」と言える現状のもとで、「市民連合」が市民と立憲野党の共闘を進め、9月8日に4野党との政策合意に至ったことを報告し、「命と暮らしを守り、一人ひとりの自由や権利を尊重する政治への大転換が必要です。小選挙区制の下で、統一候補が“ゴール”を決めるために、市民と野党がリスペクトの精神で、それぞれ得意な分野で得意なプレーをすることが求められます。それこそが『本気の共闘』です」と強調しました。

オリジナルポスターを紹介する「三錦9条の会」

 府内各地の9条の会が活動報告。「三錦9条の会」(京都市左京区)は、哲学の道や南禅寺水路閣の写真を使ったオリジナルポスターを作成し、地域に張り出した経験を紹介し、「憲法九条守ろう亀岡の会」は、亀岡市議会で、沖縄・辺野古新基地建設に沖縄戦戦没者の遺骨を含む土砂を使用しないよう求める意見書が全会一致で採択されたことを報告しました。

 開会あいさつで、代表世話人の安斎育郎さんが、「京都の会」設立時から代表世話人を務め、今年7月に逝去された益川敏英さんに触れ、「ノーベル物理学賞受賞のスピーチで反戦メッセージを訴えた人でした。益川さんの遺志も受け継ぎ、活動を発展させたい」と語りました。

 全体会では、龍谷大学教授の奥野恒久事務局長が報告し、▽オンライン「連続憲法講座」も活用した学習活動▽街頭行動や独自の宣伝物、SNS活用など工夫した宣伝▽オンライン活動交流会(初回を16日に開催)―などを提案。最後に、憲法を生かす政治への転換を求めるアピールを採択しました。