食料や生活用品を配布した宇治市の会場

 コロナ禍で生活不安を抱える人に食料品や日用品を無料提供し、相談に応じる取り組みが5月23日、京都市内3カ所と宇治市内で行われました。

 初開催の宇治市では、「宇治食料支援プロジェクト」実行委員会が、民青同盟洛南協議会と共催して、あさくら診療所の駐車場を会場に取り組み、訪れた約70人が、米や保存食、生鮮野菜、日用品などを順路に沿って手にしていました。

 一番乗りで開始を待った女性(22)は、3歳と2歳、8カ月の3人の子どもを育てるシングルマザー。「お米と紙オムツが手にできてうれしい」と話しました。

 1年ほど前に、実兄(27)の住む同市に佐賀県から移ってきて、兄から情報を得たと言います。案内した兄は、コロナ禍の影響で仕事が激減し、困っていた時、隣接する城陽市で開かれた同様の取り組み(2月)で食材を得て、「ほんと助かったので」と実感を込めました。

 民生委員のSNSで知り来場した女性(27)は、夫と合わせて毎月10万円を超える奨学金の返済額が家計の負担になっていると言います。「2人で働いていても家計は苦しい。子どももほしいが望めない」

市民から生理用品100袋がカンパされました

 大学のリモート授業と高学費の矛盾、先行きの不安を口にする男子学生(19)、子どもと通りかかり、立ち寄った3児のパパ(36)ら、コロナ禍による直接の影響ではない経済的困窮や生活不安を抱えた若い世代の姿もありました。

 同実行員会には、市民から生理用品が100袋寄せられ、「生理の貧困」への高い関心が示されました。提供コーナーでは女性に歓迎されました。