森吉治さん

 「北山エリア整備基本計画」は、府立大学や植物園などの文化・教育施設の整備計画を東京に本部がある「あずさ監査法人」という民間企業に委託して、策定されようとするものです。営利優先で進められ、大学や植物園の持つ本来の目的が歪められかねないと懸念しています。

 府立大のアリーナ計画では整備費用は140~155億円を見込み、旧総合資料館跡地にシアターコンプレックスはじめ宿泊施設などの賑わい・交流施設の建設が狙われています。コロナ禍のいまこうした巨額の税金投入が必要なのでしょうか。

 植物園は、国際的にも評価が高く、職員も希少な植物の育成に誇りを持って働いています。そこに各種イベント事業や営利目的の施設運営が優先され、植物園本来の役割が失われるようなことがあってはなりません。植物園の本来の役割をしっかりと評価し、老朽施設整備や、不足している運営費や職員の拡充こそ行うべきです。

 府立大学でも必要なのは巨大なアリーナではなく、老朽化した校舎の建て替えです。耐震基準を満たしていない施設は豪華なものでなくていいのですぐに建て替え・整備すべきです。

 周辺にお住まいの方からも豊かな自然環境や居住環境を守ってほしいという声が上がっています。府職労連としても住民の方々とともに、この地域のまちづくりについて考え、発信していきたいと思います。