コロナ感染下でのICT(情報通信技術)教育の在り方と「GIGAスクール構想」を考える学習会が7月26日、京都市左京区の教育文化センターで行われました。法政大学の児美川(こみかわ)孝一郎教授が講演。学校現場からの実態報告、参加者との交流が行われました。主催は、京都教科書問題連絡会、京都教育センター、京教組など5団体。

 児美川氏は、昨年12月に文科省が発表した「GIGAスクール構想」が、2023年度までに児童・生徒に1人1台の端末を持たせ、日本中の学校を高速大容量の通信ネットワークで結ぶという内容で、その背景に安倍政権が目指す「Society5・0」の実現という国家戦略があるとして、現状や問題点を述べました。

 児美川氏は、コロナ禍で休校中に双方向でのオンライン学習が実施された小中高、特別支援学校は、10・9%(全教アンケート)と少数に留まったものの、経済産業省が民間企業と学校が連携する「実証事業」に着手し、総務省もIT環境の拡充整備に力を入れる中で、ICTによる個別学習がいびつな形で導入されようとしていると指摘。「子どもたちの学習権の保障は大原則ですが、教育は、ICT化と市場化への道か、公共性や学校教育の意義と意味を改めて問い直す道か、大きな岐路に立っています。災禍を乗り越えた先に子どもたちの期待に応える学校が作れるかどうか、大人の責任が問われています」と述べました。

 府内の小学校・高校の教員、新婦人府本部役員が学校での実状や子どもの声などを紹介。教員は「ソーシャルディスタンス」を「思いやりゾーン」と言い換えたり、丁寧に子どもの声を聞き、接している実践を披露。「消毒だけでなく、教師を増やし、ちゃんと予算を付けて子どもを守ってほしい」と訴えました。新婦人からは4月から6月にかけて行った300人の「子どもたちアンケート」の結果が報告されました。