京都市長選出発式
京都市役所前での出発式で決意表明する福山和人候補

 京都市長選挙が19日告示され、2月2日の投票日まで14日間の選挙戦がスタートしました。「つなぐ京都2020」の福山和人候補(58)=日本共産党・れいわ新選組推薦、新社会党・緑の党グリーンズジャパン京都府本部支持=は同日朝、京都市役所前で出発式を行い、駆け付けた650人の市民や支援者らを前に、「市民の暮らしを必死のパッチで守る、当たり前の京都市政をつくりたい」と決意表明しました。

 福山候補は冒頭、「多くの市民の願いや思いを背負って、ここに立っています。市長選で私が成し遂げたいことは、市民の暮らしを必死のパッチで守る、当たり前の市政につくりかえることです」と切り出し、若者や子育て世代、高齢者を応援し、地域経済を支える「すぐやるパッケージ」を紹介。暮らしと生業を応援するこれらの政策は市予算の1%でできるとの主張に、現職陣営からは「今日のこの瞬間まで、具体的な反論はなかった」として、「『お金がない』と言うが、ないのはやる気。やる気のある福山和人に、この仕事をなにがなんでもやらせてほしい」と力を込めました。

 リニア中央新幹線や北陸新幹線延伸、カジノを含むIR施設誘致などが経済を活性化させるとの意見に対して、「完全に間違っている。日本経済がデフレが続いて、先進国で唯一のマイナス成長になっているのは経済のメーンエンジンである市民の消費が冷え込んだままなのが原因。大型開発ばかりでは東京の大手ゼネコンがもうけるばかりで、京都の経済活性化はできないし、市民の暮らしと生業は守れない」と明確に指摘し、「市民の暮らしを応援する、中小企業の生業を底上げすることで、京都全体を元気にしていく。トップが変われば変わります」と訴えました。

 インバウンド偏重の行き過ぎた観光政策を巡って、世界遺産・仁和寺門前での大規模ホテルを「市長の裁量」で推進しようとしていることを批判し、「(3人の主要候補のうち)あともう1人の方も賛成している。このような方々には、京都を京都として次世代の人に受け継がせていくことはできない。千年の都・京都を守っていく仕事をやらせてほしい」と呼びかけました。

 「つなぐ京都2020」共同代表の井崎敦子さんは、福山さんとのタウンミーティングを通じて「暮らしと政治がつながることを実感できた」と語り、「尊敬する市民活動の先輩が『地殻変動が起きている』と言いました。福山さんが市長になることで、私たち一人ひとりの声が政治に届く、そんな地殻変動を京都から一緒に起こしましょう」と訴えました。
  
 政党から、日本共産党の穀田恵二国会対策委員長・衆院議員、れいわ新選組代表の山本太郎氏が訴え。穀田氏は、世界遺産・仁和寺門前や番組小学校の跡地を外資、大手資本に明け渡そうとしている現市政を厳しく批判し、「市民が大事なのか、大手資本のもうけが大事なのか対決は鮮明。節度とモラルを失った日本の政治を変え、官邸に『白旗』をあげさせよう。みんなが動けば政治が変わることを福山さんの勝利で全国に示そう」と強調しました。
 
 山本氏は、福山候補が中学校卒業までの子どもの医療費無料化を「歯科治療を含む」と明記していることに感銘を受けたと述べ、「低収入世帯の子どもの歯の問題は一般世帯と比べて10倍以上という調査結果もある。福山さんがこれまで何を見てきたか、何を変えたいかということがここに詰まっている。ぜひ読んでほしい、宝石箱みたいなマニフェストです。あなたの生活を底上げする市長は福山さん、この人しかいない」と力を込めて訴えました。