市長選では福山氏「応援」を表明

 京都市で家庭ごみ袋代の値下げを求めて運動を広げている「京都の環境・ごみ問題を考える ごみ袋値下げ市民ネット」は12月20日、京都市長選(20年1月19日告示、2月2日投票)に立候補を予定する3氏に送った公開質問状の回答内容を公表しました。

 同ネットの幹事団体のメンバーが市役所内で会見しました。質問内容は、▽指定ごみ袋代は、税金の二重取りではないか▽ごみ袋販売収入から製造経費を差し引いた利益(毎年10億円以上)をクリーンセンター展望台建設や街路樹整備に使用していることについての考え▽利益の一部のため込み金(京都市民環境ファンド)をどう考えるか▽ごみ袋代の値下げ―の4項目です。

 ごみ袋代の徴収について、門川大作、村山祥栄の両氏は、費用負担の公平化、サービスの量に応じた受益者負担だとして、「税金の二重取りにあたらない」(門川)、「現制度は良し」(村山)と回答。福山和人氏は、経済的に苦しい市民により重くのしかかっているとして、「一般財源でまかなうべき」と答えています。

 袋代の値下げについては、「適切でない」(門川)、「全額処理費に移行すべきで値下げすべきでない」(村山)、「市民のみなさんを信頼して値下げを行うべき」(福山)としています。

 会見した同ネットは、門川、村山の両氏が主張する受益者負担について、「サービスを受けたければ負担せよというのは民間と同じ理屈。税には富の再分配の機能があるのに、貧しい人の負担が重くなる」と批判。ネットとしては、値下げを求める市民の声を理解し、値下げを表明する福山氏を市長選で応援すると表明しました。

 公開質問状の回答内容は、「ごみ袋の値下げを求める市民の会@さがの」のホームページでも公開予定です。

 同市民ネットは、各行政区で、ごみ袋代値下げの運動に取り組むグループ(8団体)が、京都市議会での度重なる請願の不採択(与党会派の反対)を受け、市長選で値下げを公約する候補者を応援しようと立ち上げたものです。

 ネットとして、新たに京都市長あての「家庭ごみ袋値下げを求める署名」に取り組んでおり、ネットへの賛同・協力(個人・団体)を募っています。  

 この日、市役所前で署名宣伝を始めると、通行人が足を止めて署名に応じ、「福山和人さんを応援します」と対話になりました。