映画『みつばちと地球とわたし』の一場面 ©NPO法人ハートオブミラクル

 ミツバチの減少という生態系の変化から環境問題への警鐘を鳴らす映画『みつばちと地球とわたし~ひとつぶの命に秘められた大きな環のおはなし』(97分)の上映会が10月27日、京都市西京区の樫原公会堂で行われます。

 主催は、同区で農業や環境問題に関心を持つ市民でつくるグループ「自然環境とみつばちの会」(みつばち会)です。

 自主上映会に向けて、養蜂家を招いた学習会やミツバチの飼育見学など、毎月イベントを設けて準備。8月は、ランチ付きの交流会で、総合地球環境学研究所研究員の真貝(しんかい)理香さんを講師に、ミツバチを通じて知る地球環境の変化、身近に存在する殺虫剤の危険性などについて学びました。

 真貝さんは、ハチをはじめとする昆虫は、ポリネーター(花粉媒介者)として、農作物の生産に重要な役割を果たしているが、その昆虫の減少が報告されていることを指摘。原因の1つとして農薬の影響について触れ、EUに比べて使用規制があまい日本の現状や、昆虫保護を通じて農薬使用を減そうという海外の市民運動などを紹介し、環境や生態系への関心を広げる取り組みを激励しました。

 この日の企画には、中京区役所の屋上でニホンミツバチの養蜂を通じて都市緑化の推進に取り組む「京・みつばちの会」の西村勇代表らも参加しました。

 映画上映会に向け「みつばち会」のスタッフの女性は、「自然農法で野菜を作っています。豊かな自然をこの先にも残したいし、地域で環境問題を共有できる機会にしたい」と話しています。

 上映は①午前10時②午後2時の2回。上映の間に、みつばちカフェやマルシェを開催。参加協力券は、大人700円、大学生500円、高校生以下は無料。みつばち会☎090・8232・3292(佐藤)。