保育「無償化」、質の向上後回しに

 保育や子どもたちをめぐる問題について考える第51回京都保育のつどい(同実行委員会主催)が6月23日、京都市東山区の京都華頂大学で開かれ、記念講演と、多彩な分科会・講座が行われました。

 絵本作家の鈴木まもるさんが「絵本と鳥の巣の不思議」と題して記念講演。幼少期の体験や鳥の巣の研究の様子などをホワイトボードに絵を描きながら解説し、「子どもたちにいろんな体験をさせてほしいし、自由に好きなことをやらせてあげてほしい」と述べ、子どもの自主性を大切にした子育ての重要さを強調しました。

 京都保育団体連絡会の藤井豊副会長が基調報告。待機児童問題や、保育の規制緩和、幼児教育・保育の「無償化」問題をめぐる情勢について解説し、「『無償化』をめぐっては、保育の質の向上は後回しで、保育の質を引き下げる圧力となる危険性があります。こうした動きを注視しながら、ともに学び合いましょう」と呼びかけました。

 「子どもの発達」「幼児の主体性」「就学前のこども」「子どもの豊かな保育環境づくり」など6講座と2分科会が開かれ、講演や討論などが行われました。