府教委への署名提出に向かう保護者や支援者ら(1月18日)

 老朽校舎の早期改築も要望

 老朽化した向日が丘支援学校(長岡京市)の改築計画をめぐり、同校の保護者や教職員らが1月18日、同校の寄宿舎の存続や改築の早期着工などを求める要望署名1万3139人分を府教育委員会に提出しました。同日には長岡京市で市民らが報告のつどいを開き、寄宿舎の果たしてきた役割や支援学校の充実・発展を求めて交流しました。

 保護者や教職員らでつくる「向日が丘支援学校の改築を考えるつどい」のメンバーらが、昨年5月から同署名に取り組み、街頭宣伝や、卒業生の保護者や元教職員などが協力して府内各地で署名を集めました。署名では、校舎改築の早期着工と当事者の声を聞くこと、寄宿舎をなくすことなく充実・発展させることなどを求めています。

 向日が丘支援学校は1967年に肢体不自由養護学校として開校。校舎や寄宿舎は50年を経て現在も使用され、老朽化しており、改築が急務となっています。府教委は昨年9月から、建て替えについて検討する「向日が丘支援学校改築基本構想検討会議」を開き、寄宿舎の存廃を含めて近く意見をまとめるとしています。

 同日、長岡京市のバンビオ1番館で「つどい」が開かれ、保護者や教員、市民らが交流。署名を提出した保護者らは、自身の子どもたちが寄宿舎で成長した様子を語り、「福祉ではなく、教育として寄宿舎を存続してほしい」「府も寄宿舎の果たしてきた役割を認めている。良い形で存続、発展させてほしい」と声が出されました。

署名提出後の報告のつどい

「生活・自立の力身につけ、社会性学ぶ役割大きい」/共産党府議団 寄宿舎存続求め論戦

 日本共産党は 向日が丘支援学校寄宿舎の 存続を求めて府議会で論戦しています。昨年の府議会9月定例会の一般質問では、同党の山内佳子議員がこの問題を取り上げ、寄宿舎で生徒が過ごすことにより、生活・自立の力を身に着け、学校の授業だけでは学べない社会性も身につける役割があると強調し、「寄宿舎の意義を認め、存続を明言すべき」と追及。府教育長は、「新設した検討会議で議論をしている」と述べ、存続を明言しませんでした。