京都市下京区の子育て中の住民らでつくる「下京区の保育園に入りたい保護者有志の会」は10月29日、待機児童解消など保育環境の改善を求める陳情書を京都市議会に提出しました。

 陳情書では、▽下京区に認可保育所を増設すること▽年度途中の入所でも待機児童を解消▽市立崇仁保育所に保育士配置して0歳児を受け入れる――ことなどを求めています。

 保護者らは同日、京都市役所内で会見しました。第1子が下京区の崇仁保育所に通っている男性は、同保育所に0歳児の第2子の入所申し込みしたところ、保育士不足を理由に断られ、別の保育園に入所。きょうだいが別園となり、朝夕の送迎や子育ての負担が大きいと述べ、「崇仁保育所では公表されている定員数に空きがあるのに、『保育士が足りない』と断られた。市営保育所がこういう状況でいいのか」と語りました。また、市が同保育所の民間移管を計画していることに触れて、「保護者も今後、どうなるのか不安になっている」と述べ、待機児童問題を解消に市が責任を果たすよう求めました。

 0歳の第1子の入所を断られたという女性は、「職場からは早期復帰を求められているので困っている」と話しました。小規模保育事業所を運営する女性は、「3歳児になると認可保育所に入ることになるが、入れる園がなくて困っている保護者が増えていると感じる。待機児童問題解消のためにも保育士不足対策などが必要」と語りました。