「FS Japan Project6合同会社」が南山城村で進めようとしているメガソーラー計画で、京都府林地開発行為の手続きに関する条例にもとづき、開発関係地域住民から出された意見書に対する開発事業者側の見解書(回答書)がこのほど公開されました。FS6社は、環境問題などで住民の不安が解消できない部分があることを認めながらも、具体的解決策を示さないまま事業を進める意向です。

 意見書は80件。▽砂防指定地を開発することにより災害を誘引するのでは▽開発による希少生物への影響▽景観悪化▽反社会的団体と疑われた人物が進めた計画を解消しないのか。会社に不信感を抱く――などの質問や不安が出されていました。

 見解書でFS6社は、▽調整池で貯留し放流するため、洪水緩和機能を果たす▽一部の種の個体や生息・生育環境が消失するが、重要種の移植など可能な限り影響の軽減を図る▽パネルは視認できるが、景観に著しい違和感を与えるものではない―などとしています。

 また、当初のデベロッパーの実質経営者と反社会勢力との関係が問題となった件では、「反社会勢力との関係は排除している」と回答。石川県で北陸最大級のメガソーラー建設を進めていることなどを例に「信頼できる企業」の実績としてアピールしていますが、石川県の事業を最初に手がけた大阪市の企業「サン・レイズ」の代表取締役は、役員を兼任していた同市の建設会社「レイズ」の建設業知事免許取得にあたり、経歴の虚偽記載で建設業法違反の疑いが持たれています。

 見解書は、京都府のホームページのほか、府農林水産部森づくり推進課、府山城広域振興局農林商工部森づくり推進室、南山城村などで閲覧できます。