子ども医療京都ネットは11月26日、「子ども医療費無料化を求める集会」を京都市内で開き、同ネットが集めた医療費負担に関するアンケート結果を報告し、京都府と京都市に医療助成制度の拡充を求める署名運動を呼びかけました。

 同ネット代表の垣田さち子・京都府保険医協会理事長の主催者あいさつに続き、京都社保協の南博之副議長がアンケート結果を報告。南さんは、一人親家庭や非正規雇用の働き方の環境にもふれて、「時間やお金がないことを理由に治療の中断があってはならず、無料化の拡充が必要」と強調し、すべての社会保障分野の運動と共同して取り組むことの重要性も訴えました。

 現場からの報告として、医療や保育、学校に関わる分野の5人が、貧困が深刻化する子どもの生活実態や公的支援制度の現状などを紹介。みつばち保育園(京都市)の丸国朋子園長は、京都市では小学生は歯科受診を無料で受けられるため、幼児期に虫歯治療が必要とされても「ふんばろう」と治療を延ばす例があることにふれ、「親としてわが子の健康を願わない人はいない。経済的不安から受診を躊躇(ちゅうちょ)する親の胸の痛みは、はかりしれない」と話しました。

 事務局から、○中学卒業までの子どもを対象とした医療費無料制度の創設を国に求める○子育て支援医療制度の拡充―を京都府と京都市に求める署名運動が提起され、3万人を目標に来年2月の提出をめざすスケジュールが示されました。

(「週刊京都民報」12月3日付より)