20150612-04

 夏バテ予防に評判の甘酒。今夏、酒造会社「招徳」(京都市伏見区)が清涼飲料水として黒米を使った甘酒を開発。「米の花小町」として販売します。ほんのりとしたピンク色で黒米の香ばしさと爽やかな酸味が魅力です。

 「米の花小町」は、府立京都すばる高校(伏見区)の授業の一環として持ち込まれた企画がきっかけです。伏見産の黒米と麹を使った甘酒作りが高校生から提案され、招徳酒造に白羽の矢が立ちました。黒米を提供したのは伏見の農家、中嶋直己さん(35)。甘酒作りに初挑戦したのは招徳酒造の国石直さん(31)。黒米は独特の香りと色から、甘酒では敬遠されていましたが、国石さんは白米と混ぜて、蒸し、細かくすりつぶすことで香ばしさと触感を残すことに成功しました。「半年間、試行錯誤しました。麹の甘さと乳酸菌の酸味のバランス、すりつぶし加減などが難しかったです。冷やしていただければより爽やかに飲んで頂けると思います」と話しています。

 黒米と白米を提供している中嶋さんは米作り専業農家の4代目。「米を作り続けるために、加工品作りにも協力したい。伏見の産品で作った商品が地元活性化につながればうれしい」と協力を惜しみません。

 甘酒にきなこや抹茶を混ぜたり、ソーダで割る新しい飲み方も研究中です。招徳酒造の杜氏・大塚真帆さん(40)は「地元伏見の米と技術で作られることが何よりうれしいです。働く女性や子育てに忙しい女性たちの応援になればうれしい。麹は体にも優しいので是非飲んで見て」と話しています。

 1本110㍉㍑、400円。限定販売として招徳酒造、プレミアム百(中京区四条烏丸上ル)で取り扱っています。