丸浜江里子氏 杉並区で起こった原水禁署名運動から現在の運動を考えようと11日、立命館大学国際平和ミュージアム(京都市北区)で、ミニシンポ「原水禁運動の歴史から何を学ぶか」が開かれました。
 「平和のための京都の戦争展」の文化企画として日本史研究会が主催したもので、37人が参加しました。
  『原水禁署名運動の誕生』の著者である丸浜江里子氏は、「魚が食べられない」と杉並の女性たちが声をあげ、「水爆反対」の一点で超党派の署名運動を推進したことを説明。
 「杉並の署名運動が成功したことで、それまで『アカの運動』と言われていた平和運動のイメージが変わり、女性や一般市民が参加する運動に広がった」と意義を語りました。
 社会運動を研究している大学院生の赤松千代氏は、3.11以降広がっている社会運動について、「着ぐるみやサウンドカーなど『祝祭的』なとりくみが特徴で、主催者は『どうすればデモに参加していない人たちに訴えかけられるか』を大事にしている」と話しました。
 参加した立命館大学3回生の女性は、「原水禁署名運動の発信地が杉並ということを初めて知りました。1年間で28万の署名が集まったのはすごい。来年は原水爆禁止世界大会にも行ってみたい」と話しました。(山手四郎)