第54回朝顔展 6日まで「第54回朝顔展」が左京区の府立植物園で開催されています。京都朝顔半日会と府立植物園との共催で、会場にはたくさんの朝顔愛好家が鑑賞してカメラなどに納めていました。 
 今回は青葉種の大輪朝顔約、黄葉種の大輪朝顔と変化朝顔の3部門で約300鉢の朝顔が出展されました。青、紫、茶色、ピンク、赤、白などと彩りと豊かな大きな花がいっぱい咲いていました。また鉢を高いところに吊り下げて茎が上から垂れ下がる格好で花をつける朝顔もたくさん出展されています。また、変化朝顔と言われている縮れた花や葉をつける変わった朝顔コーナーも興味を引いていました。
 京都朝顔半日会の奥村隆一会長は「朝顔は中国から薬草として古く万葉時代には伝わっていたんですよ。京都だけに栽培されているのがいっぱい花を付けている黄葉の京風数咲き作りで青や黄斑入り蝉葉や黄蝉葉などがあり、また、バランスよく咲かせたらきれいですね。変化朝顔は100株ほど育てて、そのなかに僅かの突然変異の朝顔をつけるので、広い庭もいるし、なかなか難しいんです。江戸時代には大流行したときもあり、高価に取り引きされていたんですよ。資本主義の先駆けみたいな朝顔取引だったとか言われています。今年は天候不順で、花や葉っぱに勢いが今ひとつですが、それでも綺麗な大輪が咲いて、結構喜ばれています」とニコニコ顔で話します。
 上京区からきた3人連れの女性は「毎年見に来ています。小さい縮れている変化朝顔よりやっぱい大きい大輪の朝顔がキレイ。今年は種を買って来年咲かせようと思っています」と大輪朝顔に見入っていました。また伏見区から訪れた年輩の男性は「私も10年ほど前まで朝顔を育てていました。今は家で白い花をつけるセッコクに凝っています。朝顔は毎年ここに来て見るだけですがやっぱり朝顔はいいですね」とカメラに納めていました。(仲野良典)
 「君こずは誰にみせましわが宿の垣根に咲ける朝顔の花」(よみ人しらず)
 「朝涼しみ朝顔の花のいろよさのあなみづみづし一輪一輪」(木下利玄)