国際婦人年京都集会 第37回国際婦人年京都集会が9月25日、中京区のウィングス京都で開かれ、約70人が参加しました。
 主催者を代表して久米弘子弁護士が、国際婦人年の合言葉「平等、開発、平和」のもと、互いに力を合わせ被災地に連帯した支援を呼びかけました。
 吉田容子弁護士が「女性と子どもの権利はどうなる!? ハーグ条約の締結をめぐって」と題して講演。吉田氏は、日本がアメリカをはじめとする先進国から締結を迫られている「ハーグ条約」で、子どもが国境を超えて連れ去られた時に返還請求できるという内容は、同条約が起草された1980年当時から子どもを巡る状況が変化していると指摘。現在は子どもを連れ去る7割が母親であり、多くが虐待やDVから逃れて国境を超える事例が多いことや、同条約が子どもの最善の利益を考慮しない、返還後の子どもの監護状況が不明などの問題点を述べました。また、ヨーロッパ人権裁判所が昨年6月、同条約が「客観的基準に個人を保護する人権条約ではない」と再検討を求めたことも紹介し、「条約による返還命令を前提にするのではなく、子どもの最善の利益を最優先にするべきだ」と強調しました。
 中国琵琶奏者のさくらさん(15)による演奏が行われ、蘇州夜曲や花、あざみのうたなど9曲を披露しました。さくらさんは9歳から演奏活動を行い、09年12月、香港国際中国楽器コンクール海外琵琶部門で金賞を受賞するなどの実力の持ち主。会場からは、盛んな拍手が贈られました。