ワレモコウ 京都市左京区の加茂川左岸沿いにある府立植物園の植物生態園で、秋草のワレモコウが咲き始めています。
 高さは70センチ~1メートルほどのまっすぐ伸びた茎の先に写真のように円頭状の黒紅紫色の花穂をつけています。花弁はなく4個の萼弁があって、穂の上から下へ順番に咲きすすみます。(バラ科の多年草。学名はSanguisorba officinalis
 生態園の小径は迷路のようにあって、愛好家や専門家のみなさんが訪れて観察したり写真やスケッチをしています。同園で専属の案内ボランティアをしている女性は、「注意して観察するととても面白い草花がいっぱいでしょう。ほら足下の水が流れているところに咲いてる紅紫色の小さな花はツリフネソウというんですよ。ランではありません、かわいいでしょう。こういう水辺など湿ったところにあるんです」と親切に草花の名前やいわれなど解説してくれます。(仲野良典)
 「吾木香すすきかるかや秋くさの さびしききはみ君におくらむ」(若山牧水)
※植物生態園は京都府庁開庁100年記念として造成され、総面積1万5000平方メートルもあって圏内には関西、九州、四国、関東、東北から北海道までの山野に自生する約1000種類の植物が収集され栽培されています。