東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、日本共産党は、「政府は、原発からの撤退を決断し、原発をゼロにする期限を決めたプログラムの策定を」と提唱、国民的運動を呼びかけています。原発問題、エネルギー政策についての府民各層の主張・提言をシリーズで紹介します。

大量消費変えよう

 持続可能な食とエネルギーについて取り組んできました。放射性物質によって食べものを汚染し、健康を脅かす原発や核は全廃すべきです。福島原発事故後、放射能汚染への危機感が高まり、講演する機会が増えています。特に子育て中のお母さんの参加が多く、子どもを守るために必死で勉強されていると感じます。
 放射線による人体への影響は研究者によって大きな違いがあると言われていますが、政府は予防原則に基づきもっと厳しい基準で内部被ばくを極力防ぐべきです。特に子どもたちの被ばくのリスクを下げるためにあらゆる手立てをとるべきです。
 汚染された食品への不安に対し、できるだけ素性が分かる食材を選び、自分で調理することが必要だと訴えています。食の基本に戻ることで放射性物質だけでなく、ほかの不健康な要因も避けることができると伝えています。
 私は最近まで京丹波町の小さな農場で、野菜を育て、鴨を飼い、天ぷら油から手づくりのバイオ燃料で車を走らせる生活を送ってきました。自分の食べ物を自分で育て、自分のエネルギーも自分で作るノウハウを紹介する活動を行っていました。
 今の社会はエネルギーを大量に消費し、どのように作られたのか分からない食品を簡単に食べてしまう生活です。しかも貧しい人ほど、ファストフードや冷凍食品などに頼らざるを得ない構造となっており、健康を損なうおそれが高まります。
 原発や核をなくすと同時に、社会システムを見直し、地域の農家を応援し、身近に生産者の顔が見えるようなライフスタイルに切り替えていくことが大切ではないでしょうか。(「週刊しんぶん京都民報」2011年8月21日付掲載)
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