ヨウシュヤマゴボウ 赤紫のヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡:アメリカヤマゴボウとも:学名Phytolacca americana)の花が伏見区にある明治天皇陵(桃山墓陵)の南側の藪道路沿いに咲います。写真のように茎も大きな葉っぱを赤くそめる草もみじと赤黒い果実を葡萄状にいっぱいつけます。
 日本には明治時代に入った北米原産の帰化植物です。市街地の空き地や山沿いの道路端などに雑草に混じって高さ1.5メートルほどになっています。果汁は絹や紙の染料として用いられます。アメリカ合衆国ではかつて着色料として安価なワインやインクベリー(Inkberry)といって子どもが紙にこの果汁で絵を描いたりしましたが、毒性物質が含まれているので今は使用されていません。
 花言葉は野生、元気。それになぜか内縁の妻とかも。
 秋にそまる野の草には、紅・赤はイヌダテ、アカザ、イタドリ、エノコログサ、黄色はヤマノイモやイタドリなどがあります。雑草はいくら茂っていても見向きもされないし、人間が食べる植物を荒らすとか花粉や虫が発生するなどなど嫌われものですぐ刈り取られてしまいますが、ちょっと目をやれば可憐でかわいい花や実をつけています。特に河川敷や空き地や雑木沿いの道路端など気配りしてはいかがでしょうか。(仲野良典)