キリシマツツジ 長岡京市の通称・長岡天神さんで親しまれている長岡天満宮は、菅原道真を祀る神社で、道真が九州太宰府に左遷される途中、ここに立ち寄って名残を惜しんだと言われます。
 広い境内には大きな八条ケ池があり、ちょうど真ん中の細い中堤が参道で、この参道の両脇全長70メートルにわたって約80株のキリシマツツジが真っ赤に燃えています。群生するキリシマツツジは推定樹齢150年、高さ約3メートルで長岡京市景観重要樹木の指定第1号です。
 写真は5日撮影で、北面はあと2、3日は燃えさかり八条ケ池に栄えているでしょう。キリシマツツジ(別名=クルメツツジ・サタツツジ。鹿児島の霧島山にはキリシマにきわめて近いものが野生しています)は、古くから植栽されていましたが、道真が没っした西暦903年にはまだ京都になく、もっと後の江戸期の1700年代に薩摩から京都や江戸へ広まったと記録されています。(仲野良典)