民主党は食料自給率を50%まで引き上げると公言していたのに、TPP参加を進めると言い出した。後先考えずにやり始める政策が多いと思っていたが、今回のはひどすぎる。農産業が継続できなくなれば国をつぶすのだと、菅首相は学んでほしい。
 宮津市は中山間地が多く、1町(約1ヘクタール)未満の小規模農家が8割を占めます。作物が売れないので、4割以上が販売しない自給農家ですよ。今でも競争できないのに、さらに厳しい競争にさらされれば、確実に農家はつぶれます。
 しかし、そういう中山間地の農家こそ農林漁業など一次産業全体の中で必要な役割を負っています。山の農地が災害を防いできれいな水を里まで運んでくれ、里でも農業ができる。その水が海まで流れ、魚を育てるのです。
 中山間地の農家がつぶれれば、中山間地に人がいなくなる。荒廃はどんどん広がり、やがて国をつぶすかもしれません。TPP参加は絶対阻止しなくてはいけません。(「週刊しんぶん京都民報」2011年02月27日付に掲載)