城陽青谷梅林 「梅まつり」が13日まで、城陽市青梅で開催されています。同地域の梅林は、豪華な観賞用でなく白梅(城州白梅など)で背丈を低く栽培した梅林として有名です。
 梅は、同地域で古くから栽培されており、特に江戸時代は淀藩主が藩の特産品として奨励しました。ピンクや紅の八重の花の梅林のように華やかさはありませんが、数万本の梅は白い花を咲かせ、かぐわしい香りとともに凛とした素朴性を漂わせています。
 背の低い白梅は梅干や梅酒の原材料用として栽培されていますが、梅農家が青谷にしかない珍種の城州白梅などを素材にした製品を開発し、販路を広げています。土産品として開発した、梅ようかん、梅昆布茶、梅ゼリー、梅ジャム、梅クッキーなど「梅まつり」会場の特設売店に並べられ、たくさんの来訪者が梅を愛でた後、買い求めていました。
 奈良から訪れた若いカップルは「奈良の月ヶ瀬にもありますが、ここは初めて。梅の香りや花がとても素朴でいいですね」と述べ、伏見区の男性二人は「都会の梅林でなく、とても静かで、一日ここにおってもこころなごみますね。ホッとしますから、毎年来ています」と熱いお茶を飲みながらゆっくりと鑑賞していました。
 梅まつり(入場無料)は13日まで。JR青谷駅から会場までの徒歩約20分の農道両サイドには、梅果実用の白い花を咲かせた梅畑が続いており、風情があります。(仲野良典)