きょうと給食まつり 30周年を記念した「きょうと給食まつり」(より豊かな学校給食をめざす京都連絡会、京都給食まつり実行委員会主催)が27日、京都市左京区で開かれ、教職員や保護者ら200人が参加しました。
 京都大学大学院の山極寿一教授が「人間の食の不思議と共感する社会」と題して講演。約40年にわたってゴリラをはじめとする霊長類を研究している山極氏は、人間の食に不可欠な2つのしつけ(精神的、肉体的)について体の歴史的な発達過程と食をめぐるサルと類人猿、人間のコミュニケーションの違いについて解説し、「食物を共有したことが人類進化のキーワード」と述べ、ゴリラの子育ては、輪になって食物を分けあうことやおばあちゃんゴリラとお父さんゴリラが子育てに参加していることを紹介。「いつ、どこで、だれと、何を食べたかがコミュニケーションにとって重要です。これは給食にも通じることで、給食はとても大事なことをしているということを理解してほしい」と語りました。
 山村隆同連絡会代表があいさつし、日米で95%を占める協定になるというTPPの問題点を指摘し、日本の食物自給率が13%になり農業を壊滅させようとする企みを許すことはできないとのべました。
 「宮津の中学校給食を実現してほしい会」の馬谷友美さんが06年に「会」を立ち上げ、見学会やアンケート活動、チラシ配布などの運動を広げ、実現まであと一歩まで奮闘している経験を報告しました。
 会場では、向日市の少年少女合唱団「風の子」による歌が披露されたほか、学校給食の試食や30年間の運動の歴史パネル、子どもの手作りおやつ、産直野菜販売などのコーナーも設けられ、にぎわっていました。