TPPが実施されれば、日本の農業が壊滅するかもしれません。私は絶対反対の立場で取り組んでいます。
 私は高校卒業以来、専業で農業を続けてきましたが、現在、農業は非常に厳しい状況です。
 福知山市など府北部では、高齢化や過疎化が進み、農地を守ること自体が大変です。私の地域では、耕作放棄地や荒れた農地が生まれないよう、集落全体で農地を守るために力を尽くしています。
 またコメの値段が急激に下がり、農家を苦しめています。コメを作れば作るほど赤字になるのでは、農家はやっていけません。この状態でTPPが実施されれば、本当に農業ができなくなってしまいます。
 外国からの輸入物が入ってくれば、価格や量で日本の農業が壊滅的になってしまうのは目に見えています。日本の農業は技術や、安心・安全面において世界のトップクラスです。そういう農業がなくなってしまうことは、消費者の方にとっても大きな損害です。
 経済界からの圧力で実施が迫られていますが、政府は日本の農業を壊滅させない具体的な手立てを示すべきです。民主党政権からは、農業の現場を知らずに政策を行っているように感じます。農業の現場や大変さを見た上で政治を行ってほしい。
 府農業会議や府内全ての農業委員会の会長、全国でもJAなどの多くの農業団体からTPP反対の声が上がっています。幅広い方と共同してTPPを許さない取り組みを広げていきたいと考えています。(「週刊しんぶん京都民報」2011年01月23日付に掲載)