日本共産党京都府委員会(渡辺和俊委員長)は12日、声明「参議院選挙結果について」を発表しました。全文は以下の通りです。

 7月11日、投開票の参議院選挙の結果は、比例代表選挙で、356万3554票、得票率6.1%、3議席を獲得し、市田忠義、田村智子、大門みきし候補が当選しました。

 京都での各党の実力を示す、比例選挙での今回得票と前回比は以下のとおりです。
    日本共産党 15万905票(得票率13.8%)で第3党 前回18万4409票比81.9%
    民主党   33万6021票(得票率30.8%)で第1党 前回43万9619票比76.4%
    自民党   23万9263票(得票率21.9%)で第2党 前回27万4439票比87.2%
    公明党   12万5728票(得票率11.5%)で第5党 前回14万2901票比88.0%
    前回は存在しなかった、みんなの党 14万9741票で第4党

 京都選挙区選挙では、成宮まり子候補が18万1691票、得票率16.64%を獲得しましたが、3位で、当選できませんでした。
 東京選挙区では、小池晃候補が猛追しましたが及びませんでした。
 ご支持・ご支援をいただいたみなさんに厚くお礼を申し上げます。みなさんの願いを議席に結びつけられなかったことをお詫びします。

  1.  今回の参議院選挙のたたかいとその結果は、自民党政治に代わる新しい政治への国民の模索と探求が激動的に現れたものです。
     「政治を変えてほしい」という強い国民の願いを背景に誕生した鳩山・民主党政権は、肝心要の問題で国民の期待を裏切りつづけ、参議院選挙直前に政権をなげだしました。その後をうけて発足した菅政権はただちに、アメリカと財界に忠誠を誓って、普天間基地の辺野古移転の強行を約束し、消費税10%増税と大企業減税を公約しました。その結果、選挙戦は、民主党と自民党が消費税10%増税を主導し、マスメディアの助けをかりて、大半の政党が法人税減税を公約し、大筋で消費税増税に賛成するという重大事態のなかでの選挙となりました。日本共産党は、消費税増税の真の目的が大企業減税のための財源づくりにあることを徹底して明らかにしました。わが党の攻勢的論戦によって、短期間に世論が変化し、菅政権と民主党への支持率が急落しました。この論戦は、投票日当日に、民主党が消費税問題でのお詫びと言い訳の紙面広告をださざるを得ないところに追い込むなど、有権者が、民主党政権に厳しい審判をくだす上で決定的な役割を果たしました。このたたかいは、今後、来年にも消費税増税法案を提出しようという民主党のたくらみを国民的に包囲し、挫折させる条件を切り開いたものです。また、日本共産党が、普天間基地は無条件撤去しかないことを訴えてたたかいぬいたことも、日米合意押しつけをゆるさない国民的闘争の大きな足場となるものでした。
     成宮候補、市田候補、浜田候補は、わが党の攻勢的論戦の先頭にたつ猛奮闘で、党内外の人々を激励しました。
  2.  わが党は、財界と民主・自民などによる消費税増税の目的を暴露するだけでなく、消費税増税に頼らなくても社会保障とくらしの財源はつくれることを明らかにしてたたかいました。さらに大企業応援からくらし応援に経済政策を転換し、抜け穴なしの労働者派遣法改正や、後期高齢者医療制度廃止、中小企業支援など、国民要求を実現してこそ景気回復も財政再建も可能という「日本共産党版成長戦略」を提起してたたかいました。「日本共産党を伸ばして増税ストップを」「日本共産党を伸ばして大企業応援からくらし応援の政治へ転換を」の宣伝、対話が重要でした。この声がとどいたところでは確実な手ごたえがありましたが、「消費税増税反対」の願いをこぞって、日本共産党と成宮まり子候補に結集する点で、党の力不足がありました。
  3.  今回の選挙で、多くの読者・後援会員のみなさんが、呼びかけに応えて、支持をひろげていただいたことにあらためて感謝を申し上げます。この経験は、「綱領を語り、日本の前途を語り合う集い」とともに、今後の活動の貴重な財産となるものでした。また、青年・学生や子育て世代の活躍はわが党の未来を示すものでした。党員拡大を本格的な前進の軌道にのせ、「しんぶん赤旗」・京都民報読者で一刻も早く前回時点を回復し、読者を大きく増やしてたたかうことで、どんなに難しい条件のもとでも、選挙で前進・勝利できる質・量ともに大きな力をもった党を建設する決意です。
  4.  日本共産党は、ただちに、民主党・自民党の大企業減税とセットの消費税10%増税のもくろみを打ち砕くこと、雇用や子育て、医療、暮らしと営業、農林漁業をまもる公約を実現すること、民主主義をまもる広範な共同をつくりあげて衆議院比例定数80削減を阻止するために全力をあげます。国政選挙での捲土重来、目前の綾部市議会議員選挙をはじめとする中間地方選挙、9ヶ月後に迫ったいっせい地方選挙での勝利・前進を必ず勝ち取るために力の限りを尽くす決意です。
     引き続く、ご支援をお願いします。