野のはな書展 平和と自由を基調とする「第16回野のはな書展」(野のはな書道会主催)が京都市左京区の京都市美術館別館で始まりました。会員34人の作品、約100点が展示されています。9日(日)まで。
 会場で一際目を引くのは、同会代表の春野かそいさんが1年がかりで構想を練り、4日間かけて作り上げた書作品で、幅20メートル、高さ2.4メートルの「美しき森III(世界人権宣言)」です。書かれた世界人権宣言は、春野さんが成立過程から研究、意訳したもので2400文字から成ります。同作品とともに展示されている「美しき森II(日本国憲法第九条)」は、昨年発表され話題を呼んだ「美しき森I(日本国憲法第九条)」に続くシリーズ作品です。
 春野さんは「宣言は言葉も人種も違う人々がどのように人権を守るかという一点で真剣に議論した成果。現実にはまだそのような世界ができていないとしても、そういう一致点でスタートに立ったという証としてとても感動した。作品を通じて平和、自由という思想の前提にある人権という思想について再度気づいてもらい、また書の表現力を感じてもらいたい。今後もシリーズとして憲法前文や、子どもの権利宣言などを書いていく」と話していました。 
 「美しき森I」は「九条の心を書で広げるてふてふの会」によって展示運動が広がり、エナメルバッグなどのグッズも作成されています。
 9時半~17時(9日16時まで)。
 問い合わせTEL075・574・1199(春野)。