五大力尊仁王会 世界文化遺産に登録されている醍醐寺(伏見区)で恒例の「五大力さん」として親しまれている「五大力尊仁王会」が23日営まれ、国宝金堂などで、災難・盗難除けや火難除けなど授与されて祈願しました。
 暖かい日差しの中、同金堂の前庭では戦後から始まった、力自慢の男女が紅白の巨大な鏡餅(男子は150キロ、女子は90キロ)を持ち上げる「餅上げ力奉納」が営まれました。多くの参拝者が見守る中で、巨大な餅を持ち上げる持続時間を競い、無病息災、身体堅固を祈念して競います。
 23人が挑戦した女子の部で優勝したのは、大阪守口市の大森久美子さん(写真)。重すぎてビクともしない人も多い中、「もうちょっとや!あと1分頑張りや!」の声援が飛び交う中、8分49秒も持ち上げました。大森さんは4度目の挑戦で、優勝にビックリ。「ほんと、うれしい! やった」と感激の涙ながらの感想でした。
 「力奉納」の優勝は一人一回きりです。一昨年のチャンピオンの兵庫県尼崎市の藤谷栄子さんが記録に挑戦し、10分14秒の過去最高の新記録を樹立し、大きな歓声が起こりました。ほんの数秒しか上げられなかった挑戦者にも「がんばれ!」「そら、もうちょっと上げろ!」などの声援が飛び交っていました。優勝者には持ち上げた鏡餅が進呈されました。(仲野良典)