伏見南浜アジサイ 伏見区南部の中書島界隈は宇治川派流、伏見城外堀の濠川と二条からの高瀬川が合流する港町。江戸時代は米や酒、材木や生活物資を積んだ大坂と京の間を運搬する三十石、伏見船や高瀬舟が行き来し、諸国大名の参勤交代の御座船の発着港として繁栄しました。今は、アジサイが彩りを添えています。
 鉄道開通で廃れましたが、酒蔵が今も建ち並ぶ景観は往時を漂わせて、大勢の観光客が訪れています。映画やTVのロケーションには格好の場所でもあります。
 特に伏見南浜の弁天浜(弁天さんで親しまれている長建寺前の浜。岸向かいは大倉浜)や京橋付近から国土省三栖閘門までは、十石、三十船の観光客を乗せた遊覧船が運行されて人気があります。春は桜、梅雨時の6月には写真のように日本アジサイ(ガクアジサイ)や玉房の西洋アジサイなどが花咲いて楽しませてくれます。(仲野良典)