伏見地区労は23日、09年旗開き&地域春闘共闘発足集会を伏見区の農民会館で開き、約60名が参加しました。
 第1部の旗開き&共闘発足集会で坂東利博地区労議長は先週のテレビ番組で竹中平蔵元総務相が自ら推し進めた構造改革の破たんと失政の言い訳に「正規従業員が非正規労働者を搾取している」と弁明し、正規と非正規の対立構図にすり替えていると糾弾。また、「マスコミも以前の炭鉱労働者や国鉄労働者のたたかいをゆがんで報道していたが、今度の事態は全労連などの取り組みをまともに報道している。だからこそ地域と一体となったたかいをさらに展開しなければならない」と強調しました。また来賓であいさつした京都総評の辻昌秀副議長も京都総評が「派遣切りされた労働者への雇用、生活保障、住居保障や生活保護などの要求を行政や経済団体などに働きかけ、そのほとんどが実現していっている」と報告。同時に「経済界も規制緩和が行き過ぎだったと言っているが、本当にそう認識しているのかと言えばまだまだ」と批判し、非正規と正規労働者が一緒になったたたかいが同時に内需拡大につながると強調。この間、京都を含む全国に50以上の新しい労働組合が結成されたこと、京都総評は地区労や各単組と一体になってたたかう決意を述べました。
 伏見地区労の旗開き恒例になっている学習会では、地元南法律事務所の毛利崇弁護士が「今、この情勢の中でなにをなすべきか」と題して講演。派遣労働者や期間労働者への不当な解雇の実態やその本質、「派遣法」改正の動きなどわかりやすく解説しました。特に「派遣法」改正で製造業禁止改正のみに限定した動き、期間労働者への期間制限撤廃の危険な動きなど容認できない内容であることも指摘しました。また年末から今日までマスコミなどは非正規労働者を前面に押し出して報道をしているが、一方で3月年度末には期間満了、正規社員への解雇や自宅待機など深刻な事態が始まろうとしていることを述べ、これから2月末までの運動の拡大、たたかいが重大だと指摘しました。また、多くの労働者へ労働者の権利や労働法などを知らせていくことや横のつながりの結節点である伏見地区労の活動が最も大事であることも強調しました。
 続いて行われた伏見地域春闘共闘発足総会では、21人の役員を選出。香川裕一事務局長からの基調提案と「伏見暮らしの相談会」などの緊急の取り組みや一人でも加盟できるローカルユニオン「伏見ふれあいユニオン」の拡大、強化を図るなどの方針が満場一致で承認されました。
 第2部では円山青年一揆で演奏した地元伏見の佐藤大介さんが作詞作曲した歌を披露。浅野強副議長の乾杯の音頭につづき、保育所がつぶされる京都市の「未来まちづくりビジョン」の見直し運動について福保労、民間で厳しい春闘を取り組む島津クリニックや新日本理化、京都医療センターなど人員削減でたたかう医労連、市職や府職労のたたかい、府高教桃山養護分会や京建労など現状や決意が述べられました。(仲野良典)