ジャーナリストの嬉野京子さんらを迎えた「音楽と講演の夕べ」が13日、伏見区の呉竹文化センターで行われ、400人が参加しました。
 嬉野さんは日本リアリズム写真集団の創立に参加した報道写真家。43年前、沖縄返還要求大行進の前でおこった、米軍トラックの幼児ひき殺しの状況を報道した1枚の写真は、本土の人々に「米軍政下の沖縄」を強烈に知らせました。その写真を撮った嬉野さんが、当時の人々が命をかけてたたかった沖縄を語りながら、「若い人たちに語り継ぎ、平和の大事さを伝えなければならない」と語りかけました。
 シンガーソングライターのケイ・シュガーさんは「愛・平和・いのち」を歌に込めてアメイジンググレイス、多喜二へのレクイエムなどを披露。未来につなぐ音楽活動の大切さを伝えました。美しく澄んだ歌声と沖縄に熱い心を寄せた講演で、会場には感動が波うつような夕べでした。参加者からは「近頃の社会の息苦しさ、不安は、師走に入ってますます厳しいものとなってくる中で、心温まる元気をもらって、新しい年へとつないで行きたい」などの感想が寄せられました。(手塚良子)