京都市北区の高麗美術館が開館20周年を記念して、特別展「ポジャギとチョガッポ─女性たちの糸と針の造形」を開催しています。
 日本の風呂敷に似たポジャギは、朝鮮で18世紀頃に盛んに作られた、ものを包んだり、覆ったりする四角い布のこと。チョガッポは、何枚もの布の端切れを丹念に縫い合わせたポジャギです。
 同館では、主にチョガッポに焦点をあてて約70点を展示しています。
 窓辺に飾られた白や黒の繊細な麻のチョガッポは、光を透かして楚々とした美しさを展開しています。
 端切れひとつ大切にし、一針一針縫いつないで、布に新たな命を吹き込んだ、名もない庶民の女性たちの気持ちが伝わってきます。