西口克己原作の『廓』の上演(9月13、14日)にむけて、「郭」上演を成功させる会は26日、京都市伏見区内で同氏の小説『青春』の題材となった伏見区の橋本製作所の労働者の6年に及ぶ闘い(1965~1971年)を学ぶ集いを開きました。
 40人の参加者を前に同小説のモデルになった当時の労働者らがパネラーとなり、組合つぶしの企業閉鎖と全員解雇に反対して不屈に闘った経過や今日に生かす教訓などを報告しました。
 参加者からは、「派遣などの不安定雇用におかれている今の青年の働かされ方を変えるためには国民的運動を大きくするしかない」「連帯して闘うことが大切」などの発言がありました。
 同会の黒崎夏彦事務局長は、西口作品は、小林多喜二の『蟹工船』に匹敵するものと述べ、「西口文学を再評価しながら、地域文化の発展に寄与したい」と上演成功へ協力を呼びかけました。