青く晴れわたった空の下、京都三大祭の一つ、葵祭りが15日、京都市内を練り歩きました。午前10時半、京都御所(京都市上京区)の建礼門を出発。祭りを象徴するフタバアオイをかざし、王朝装束に身を包んだ約500人が下鴨神社、上賀茂神社へ向かいました。約2万7000人が沿道を埋めました。
 検非違使(けびいし)などを中心とした本列は、鮮やかな緋色の狩衣をまとった衛士(えじ)が先導し、御輿(およよ)に乗った十二単(ひとえ)姿の斎王代が通りかかると沿道からは歓声が上がりました。牛童(うしわらわ)らがひく牛車(ぎっしゃ)や、カキツバタ、青もみじなど季節の草花で飾られた風流傘も注目をあつめました。
 大阪からきた女性(59)は、「京都の友人に誘われて初めて来ました。全国各地、また世界からきている人の多さにビックリ!でも上品で厳かな雰囲気を味わえて良かった」とにこやかに話していました。
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 五穀豊穣を願って567年から始まった祭。正式名称は「賀茂祭」といい、江戸時代に祭が再興されて以降は内裏や牛車、衣冠などを葵の葉で飾ることから「葵祭り」と呼ばれています。