1月8日から12日までは東山区の恵比寿神社の「十日ゑびす大祭」。地元はもちろん他府県からも京都見物を兼ねて商売繁盛の祈願に大勢の人たちが訪れます。日本三大ゑびすは兵庫の西宮、大阪の今宮神社と京都恵比寿神社。京都恵比寿神社の起源は約800年前の1202年(建仁2年)、高僧栄西禅師が建仁寺建立の時にその鎮守として建てられたと伝えられています。
 初日の8日も写真のように賑わい、「商売繁盛笹もってこい」のかけ声で松竹梅の吉兆の竹(=笹の葉で「葉が落ちずに常に青々と繁る」)で一家健康、商売繁盛と縁起を担いで買い求めていました。名古屋からきた年輩のご夫婦は「もう年で商売は引退して年金生活。でも毎年来てます」といい、地元京都の建築業者は「景気は悪いで。儲かってるのは大きいところばっかりやし、私ら中小企業はたいへんでっせ」といいます。また伏見で営業している理容師夫婦は「昔は年末大晦日深夜までお客さんいっぱいやったけど、今は夕方で店じまいです。今は全国大会で2位を取りよった優秀な息子が後を継いでいます。上手でっせ」とニコニコのゑびす顔で話します。
 8日から連日神事が挙行されますが、8日と9日は東映太秦映画村から着物姿の女優さんが乗った松竹梅で飾ったカゴが社参します。10日の大祭には女優さんが着物姿で福笹の授与、11日は午後8時から午前0時まで残り福祭、12日は撤福祭で午後10時まで賑わいます。(仲野良典)