年の瀬も押し迫った21日、東寺で終い弘法。近畿一円からの参拝者で混み合いました。
 暖かい太陽の日差しが差し込む今年の終い弘法では枝若松、高野槙やしめ縄、松竹梅や千両、南天、葉ボタンから佛花など、棒鱈や黒豆、干し柿からスルメなどの正月用品を売る露店が多く、参拝客が買い込んでいました。「このロウソクは油が上がっとるから年明けから値上がるし今が買い時や」と言えば「そんなんは便乗値上げと違うか。買わへんわ」などと、巧みな駆け引きの声がアチコチの店先から聞こえます。
 八幡市から訪れた三人連れの壮年女性は「毎年きてますねん。今年は三人一緒にクツを買いました。また来年もみんなでお寺巡りしますのでね。クワイも買いましたけど。私らとこは百姓やから畑でとれるのは全部自前です」と笑顔で言います。また大阪からきた夫婦は「終い弘法は初めて。漬け物、柚子とスルメなんか買いましたよ」大きな袋をもってまだ買い込むとのことで、にぎわう露店で品定めをしていました。(仲野良典)