「化学物質過敏症患者を支援する会」は16日、福知山市の中丹勤労者福祉会館で、「第2回化学物質過敏症の患者さんと家族のみなさんのつどい」を開き、43人が参加しました。
 同「会」は、日本共産党の仲林清貴福知山市議に患者の親から相談があったことをきっかけに7月発足。専門医の話が聞きたいという家族や関係者の要望を受けて、今回、「住環境疾病予防研究会」に所属する内山巌雄・京大大学院教授と伊藤英子・武田病院健診センターの2人の医師が講演しました。
 内山氏は、「化学物質過敏症」は、「シックハウス症候群」などをきっかけに発症すると説明し、「化学物質過敏症」と「シックハウス症候群」の違いについて紹介。後者は、建物の建材から発生する化学物質による健康障害で、病名として認められているが、前者は化学物質の微量曝露で生じる神経系や免疫系などの複雑な症候群で、学会でも議論中のため病名として認められていないと指摘しました。その上で、一般的な予防法を示し、患者の精神的なサポートの重要性を強調しました。
 伊藤氏は、子どもでは、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患とも関係していることを指摘。また、住環境問題の相談窓口を保健所に置く京都市での相談の実態と課題を述べました。