22日と23日は梨木(ナシノキ)神社の萩祭。梨木神社は明治維新や天皇制国家づくりの功労者と言われる三条実萬(サネツム)と実美(サネトミ)父子を祀った新しい神社で御所の東側の梨木町にあった三条家の跡地にあります。拝殿で雅楽・狂言・舞踊などの奉納があり、野点茶会も催されます。写真(22日撮影)のように境内参道両側には1000本の長州萩が紫、白の可憐な花を咲かせており、萩をバックに写真を撮る人が大勢いました。
 また、 萩の枝には「萩まつり白萩の母の面影溢れをり(知香)」や「毀はれさうな日本の平和萩の風(朱生)」などと句会で詠まれた俳句が書かれた短冊がたくさん結ばれており、散策を一層和ませてくれるようです。
 梨木神社は京都三名水の一つ「染井の水」が湧き出ることでも知られ、祭当日もいろいろなポリバケツやポットを持って並んでいます。今年の萩は不順で一斉開花でなくばらつきがありますが、風に揺れる萩は秋風を呼んでいるようです。
  「千年の昔の園もかくやあり木の下かげに乱れさく萩」(湯川秀樹博士の歌碑=同神社境内参道添いにあるりっぱな石碑で萩の花の枝が覆い被さっています)(仲野良典)