認知症であることを公表し、インターネットで自らブログを立ち上げた男性が、「ブログ 認知症一期一会 認知症本人からの発信」(かもがわ出版 四六判、1800円)を出版しました。
 この男性は水木理さん(70)。05年3月にアルツハイマーと診断され、同年11月からブログ「認知症一期一会」を立ち上げ、日々の暮らしぶりや体の変化、自分流の病気との付きあい方などが綴られています。本ではその中から100話を厳選して掲載されています。
 水木さんは「医者から何でも挑戦して下さいといわれ、文字がかけなくなったこともあってパソコンでブログを始めた。ブログを毎日書くことで自分の精神を保ってきた。認知症の人の気持ちを多くの人に知ってもらいたい」とのべています。
 水木さんを励ましてきた「(社)認知症の人と家族の会」代表の高見国生さんは、「認知症の本人の勇気ある行動で本人の思いが少しずつ社会に伝わってきている。本人が語ることで、すでに病が進行して自ら思いを語れなくなった人たちの心も知っていただけたらと思います」と話しています。
 ブログ「認知症一期一会」http://blog.goo.ne.jp/mizukiosamu