24日はお地蔵さん(地蔵菩薩)の縁日である地蔵盆。参加しやすいよう土、日曜に合わせ、今年は18日と19日の両日に行う町内が多いようです。町内総出の準備で紅白の幕と子どもの名前が記された赤い提灯が飾られ、祭壇最上段に重たい石の地蔵尊が、中段や下段には酸漿(ホオズキ)やお花に落雁やサツマイモなどお供え物がたくさん飾られます。
 地蔵菩薩は、中世以降子どもの守り神として信仰されるようになったもので、子どもの健やかな成長と家内安全を願います。写真は大きな輪の数珠を回す、百万遍回しという風景。鐘をカンカンとうち鳴らして子どもたちが数珠を回します。最年長の子どもが何回まわったかを数える独特の板を並べていきます。拝んだ後は大きな菓子袋をもらってゲームなどして遊びます。
 地蔵盆を終えると夏も終盤、猛暑続きに秋の訪れが待ちどおしい今日この頃です。
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」(古今集=藤原敏行)
(仲野良典)