伏見呉竹文化センターで「伏見平和まつりプレ企画」が13日、開催され雨の中約60人の参加がありました。
 開会の挨拶で平和まつり実行員会委員長の井川定雄さんは、「昨年は今までの平和まつり参加を遙かに上回る3000名を越える参加がありました。憲法改悪の動きに人々が危機感を抱いたのではないかと思います。今年は安倍自公政権の教育基本法の改悪、改憲投票法の強行など戦争への準備が一段と進められる中での開催であり、きわめて重要と思います」と述べました。 
 『我 自衛隊を愛するゆえに 憲法9条を守る』の企画・編集や『安保条約を読む』、『9条が世界を変える』などを執筆し、日本共産党外交部長を歴任した、かもがわ出版東京所長の松竹伸幸さんが「9条が世界をかえる」と題しての記念講演。
  松竹さんは安倍懇談会のめざす集団的自衛権とは「アメリカの世界戦争への荷担であり、今までの集団的自衛権を名乗った戦争はソ連のハンガリー、アフガニスタン戦争でありアメリカのベトナム戦争やグラナダの軍事行動などだけで、すべて超軍事大国の侵略であった」などとし、違法で無法なものであるかが明らかにされました。
 また松竹さんは「他国から攻められたとき、自衛隊は必要ではないか」という意見に、「『自衛隊は違憲』という主張だけでは共感をよばないし広がりもない。改憲勢力の戦略と国民の世論の現状を見極めるべきではないか」と指摘し、最新の憲法改正の世論調査で賛成が約30%、反対は17%、自衛隊について「増強すべし」が16.5%、「縮小」は9.4%であること、しかし逆に9条については「改正必要なし」が45%であることを示し、このギャップこそが多くの国民の間に不安がある証拠。そこに依拠してより幅広い運動をしていくことではないか。保守派の人々の中に、相当数の人たちが9条は守らないと考えている人たちいる。これらの人々との協力・共同の運動がどうしても必要になっている」と強調しました。「仲間内だけの改憲反対や9条を守る運動ではなくより視野を広めた働きかけが必要であり、誠実に話せば膨大な人々を9条を守る輪で結ばれるのではないか」との講演に聴衆者一同深く感銘しました。(仲野良典)