9日、神戸ユニバーシアード記念競技場で行われたラグビーのJAPANXV(ジャパンフィフティーン)対クラシックオールブラックス戦を観戦しました。
 クラシックオールブラックス(CAB)とは、元オールブラックス(ニュージーランド代表)の現役選手たちが、日本代表ヘッドコーチ、ジョン・カーワンの鶴の一声で集められたスーパースター軍団です。ド迫力のロムー、“キング”カーロス・スペンサー、ジェフ・ウィルソン、マーテンズなど「あの」をつけ忘れてはならないスーパースター軍団。筆者がラグビーを始めた頃、世界で最も憧れの選手たちばかりです。
 試合前、CABによるハカが披露され、鳥肌が立ちました。ついに本物を見た感動で胸がいっぱいになりました。
 キックオフ。前半早々CABが先制トライ。やはり、世界のトップでプレーしていた選手たちとはレベルが違うのか。そう思ったのも束の間、ジャパンXVがすぐに取り返し、さらに、WTB遠藤がスペンサーを振り切るトライで逆転。その後再逆転を許したものの、前半を終えて12-21。予想を裏切る大健闘。
 しかし後半は、幾度も相手ボールを奪い取り、随所にCABを慌てさせる好プレーでチャンスをつかみながらも、パス、キャッチ、ラインアウトなど基本的なスキルの不正確さでミスを連発。一方、CABは手に糊でもついているかのような見事なパスを連続し、チャンスにはきっちり点を取り、終わってみれば26-35でCABの勝利でした。
 しかし、95年W杯でわがジャパンに145-17という記録的勝利をあげた試合のメンバーも数人含まれていた相手に健闘を見せたことにより、「日本ラグビーのレベルは、少しずつ確実に上がっているのだ」とうれしくなり、とても幸せな一日でした。(粟野賢)