東山三条の蹴上浄水場は琵琶湖疎水からの取水で急な傾斜地にあり法面の崩落を防ぐため、根が細くて四方に張るツツジが植栽されたと伝えられています。場内の斜面にはオオムラサキ(たまや)とリュウキュウツツジ(白)が約3,400本、ドウダンツツジ(小さな釣り鐘状の白い花)やキリシマツツジ他約1,200本とサツキが約2,100本あります。
 5日から4日間一般公開された場内には多くの人が訪れて満開のツツジやサツキをじっくり鑑賞し、「これ真っ赤に染まっている」と感動したり、「はいチーズ!」と写真を撮っていました(写真は晴天の7日に撮影)。
 「御目ざめの 鐘は知恩院 聖護院 いでて見たまへ 紫の水」(与謝野晶子)と刻まれた歌碑がツツジに埋まる斜面中腹にあります。与謝野夫婦が浄水場建設前にあった旅館に宿泊したときに詠まれた歌です。まさにここから見る景色は歌の通りで絶景の一言。(仲野良典)